一冊のマンガができるまで

  • 編集部
  • 出版営業部
  • 制作部

ここでは、ぶんか社で「紙の単行本」が完成するまでのプロセスをご紹介します。
多くの部署が連携しながら、1つの作品がかたちになる流れを見ていきましょう。

Step 1: 企画の作成

マンガ制作の始まりは、作家と編集者の打ち合わせです。
「こんな作品を描きたい」「読者にこう届いてほしい」
そんな想いやアイデアを、言葉にして、形にしていきます。

編集者は、作家の表現したい世界やキャラクターが最も魅力的に伝わる形を探しながら、物語の方向性やテーマなどを丁寧に整理していきます。
その上で、作品の骨格となる企画書を作成し、編集部内で検討にかけ、連載の可否が決まります。

この段階は、作品の「軸」を決めるとても重要な工程です。

Step 2: 原稿制作

企画が通ると、いよいよ原稿制作が始まります。
作家は、コマ割り・構図・セリフの流れを大まかに描いたネームを作成します。
編集者はネームを読みながら、

  • 物語のテンポは良いか
  • キャラクターの感情は自然に伝わるか
  • 読者が読みやすい構成になっているか

という観点でチェックし、必要に応じて作家と相談しながら調整します。

原稿制作

ネームが完成したら、作家が作画に入り、原稿が仕上がります。
編集者は、セリフの文字サイズや書体などを細かく指定し、作品の感情や読みやすさをさらに整えます。

作家と編集者が対話を重ねながら、作品の世界がひとつずつ形になっていきます。

Step 3:組版

完成した原稿データは制作部に渡されます。
制作部では、文字の配置やページレイアウトなどを行う組版作業を行います。

読者がスムーズに読み進められるように、そして作品の空気感が損なわれないように、細やかな調整がここで行われています。

Step 4:校正と入稿

組版が終わったデータは、再び編集部へ戻ります。
ここからは、作品の品質を保証するための校正作業に入ります。

校正では、誤字脱字のチェック、文字の配置や書体、大きさなど、細部にわたって確認を行います。
組版が終わったデータを見て初めて気づく表現の違和感や、読みの流れに影響する細かな箇所も丁寧に見直します。

編集者は修正箇所を制作部に指示し、制作部はその内容を反映したデータを再提出します。
このやり取りを、納得のいく状態になるまで繰り返します。
ミスや違和感がなくなり「これで読者に届けられる」と判断された状態を「校了」と呼びます。
校了後、完成した原稿は次の担当者に引き渡されます。この引き渡しを「入稿」と言います。紙雑誌に掲載される場合は印刷会社、電子書籍として配信する場合は社内の担当部署に入稿します。
連載についての流れはここまでとなります。連載を重ねたら、次は単行本化に向けて動きます。

Step 5:単行本化に向けて

実は、紙の単行本は必ず発売されるものではありません。
単行本化にあたり編集者は企画を考え、承認を得る必要があります。そのために編集部内や関係部署との間で、発売日をいつにするか、発行部数をどの程度にするかなどの協議を重ねます。企画が通ったらいよいよ制作に入ります。

Step 6:カバーの制作

カバー制作

単行本化に合わせ原稿の修正などを行います。一度連載したものになるのでチェックする場所は多くはない…と思いきや、編集者がチェックするのは原稿だけではありません。
たとえば本の「顔」ともいえるカバー(表紙)もそのひとつです。

内容を知らなくても、デザインに惹かれて本を手に取る――いわゆる「ジャケ買い」という言葉があるほど、カバーは作品にとって重要な要素です。
読者の目を引き、作品の魅力を伝え、内容に目を通してもらう大切な役割を担っています。

カバー制作はまず、「どんな印象を与えたいか」を考えることからスタートします。
編集者は主要なエピソードやキャラクター、世界観を踏まえたうえで、キャラクターのポーズや表情、背景の雰囲気を考え、作家と相談します
さらに、タイトルの配置や文字のデザイン、帯の内容や位置など、細かな要素も編集者の重要なチェックポイントです。

大まかな方向性が固まったら、デザイナーと打ち合わせを行い、ラフ(デザイン案)を作成してもらい、チェックを重ね、入稿用のデータを仕上げていきます。

Step4の校正と異なるのは、色味の確認作業があること。
パソコン画面の色と、印刷された色では異なることがあります。
思い描いた色になっているのか、製本サイズにした場合のカバー全体のバランスはどうかを確認するために行うのが「色校正」です。

色校正では、印刷会社から送られてくるカラー印刷された校正紙を使って、実際の印刷物に近い状態で色味をチェックします。
最終的な仕上がりを左右する重要な工程であり、読者に“作品の世界観を正しく伝える”ためにも欠かせない作業です。

Step 7:発注先の選定

原稿やカバーの制作が進むのと同時に、紙の本として仕上げるための準備も進んでいます。
ぶんか社では、編集総務室が印刷会社や用紙代理店と連携し、最適な用紙と印刷工程を選定します。

用紙の質感・厚み・白さ・インクの乗り方などは、作品の読み心地や雰囲気を左右します。
また、納期やコストも考慮しながら、作品にもっとも合う「本の素材」を選びます。

こうした細やかな調整は、読者が本を手に取ったときの「触り心地」や「読みやすさ」に直結する、見えないこだわりです。

Step 8:マンガを売るための営業活動

紙の本が完成しても、書店の棚に並ばなければ読者に届きません。
そこで活躍するのが出版営業部です。

雑誌やコミックはまず、取次会社と呼ばれる流通の中心に渡され、そこから全国の書店へ配本されます。
出版営業部は、取次会社に対して配本数の調整を行いながら、書店には注文書の案内、POPやパネルなどの販促物の手配、書店員さんへの作品説明などを行い、より良い形で作品が並ぶよう働きかけます。

「この作品が必要な読者に届いてほしい」
その想いを届ける、現場の最前線の仕事です。

Step 9: 印刷・製本・流通

印刷・製本・流通

校了したデータが印刷会社に納品され、印刷・製本が行われます。
そして、取次会社を通じて全国の書店に届けられます。読者が書店で作品を手に取るその瞬間まで、たくさんの人の手が作品に関わっています。

マンガは「誰か一人の力」でできるものではありません。
作家・編集者・制作・営業・印刷…
それぞれの専門性が重なり、想いが合わさって、はじめて一冊の本になります。

ぶんか社は、作品を大切にし、作り手の表現を尊重しながら、「良い作品を読者に届ける」ことに真剣に向き合っています。

少しでも興味を持ってくださったら、ぜひご応募ください。
あなたと一緒に作品を育てられる日を、心から楽しみにしています

プロジェクト一覧に戻る TOPへ戻る

あなたの熱意を
私たちが全力で
応援します!

ご応募をお待ちしております

採用FAQ