INTERVIEW 07
――前職の金融会社から出版業界に興味を持ったきっかけは何だったのでしょうか?
実は、学生の頃からずっと出版業界に憧れていたんです。でも、当時はなかなか縁がなくて、金融系の営業職に就きました。それでも、やっぱり「自分の好きなことを仕事にしたい」という気持ちがずっと心の中にありました。
――そこからぶんか社に入社するきっかけは何だったのでしょうか?
たまたま求人サイトを見ていたときに、ぶんか社の募集を見つけたんです。そもそも出版業界は未経験者を募集しているところが少ないため、チャレンジしたくても門戸が開かれていない印象がありました。そんな中で、ぶんか社が電子書籍関連の部署で、未経験者歓迎の求人を出しているのを見つけて、これまでの営業経験も活かしつつ、漫画に携われる仕事ができるかもしれないと思い、応募を決めました。
未経験からの挑戦だったので、不安も正直ありました。でも、ずっと抱いていた「出版の仕事がしたい」という思いを諦めずにいて良かったと思っています。ぶんか社に入社して、自分の好きな世界に一歩踏み込めたことが、今はすごく嬉しいですね。
――入社したばかりの頃は、どんなことから始めましたか?
まずは、対応できそうなルーティン業務からスタートしました。それと並行して、ぶんか社の作品を知ることも大切だと思い、担当ジャンルに決まっていたティーンズラブのコミックを、片っ端から読み漁りました。実は入社前はあまり読んだことがなかったのですが、どの作品も本当に絵がきれいで、見ているだけで楽しくて。まったく苦にはなりませんでしたし、「もっと知りたい」という気持ちが芽生えてきました。
――大変だったことはありますか?
サイマル(紙媒体と電子書籍を同時に発売すること)やボンデジ(ボーンデジタルの略で、最初から電子書籍として作られたもの)といった専門用語を覚えるのが結構大変でした。最初は「これ、暗号かな?」と思うくらい本当にチンプンカンプンだったのですが、業務に関わっていくうちに、自然と意味がわかってくるようになりました。実際にその業界に入ってみて、自分の手を動かしてみることが、仕事に馴染む一番の近道なのかもしれません。
――現在は、どのような業務をメインに担当していますか?
電子書籍ストア向けに、キャンペーンを提案するのが、今のメイン業務です。どういった施策が効果的なのかなど、日々試行錯誤しながら頑張っています。また、担当している編集部と連携しながら、ストアさんの動向やトレンド情報を共有し、次のヒット作品を生み出すお手伝いもしています。
――最近の仕事で印象に残っている事を教えてください。
とある電子書籍書店で「先行配信」を実施する取り組みを企画したことが、大きな成果につながりました。きっかけは、ストアさんとのちょっとした雑談だったのですが、彼らが実施しようとしていた販促施策が、ぶんか社作品と非常に親和性が高いと感じたんです。他の出版社が参入する前に実行に移せば、絶対に成功する! と確信していたので、すぐに上司に相談しました。「この新しい取り組みを進めてみたい」と提案してみたところ、快く背中を押してもらえて、そこから企画を具体化していきました。
当初は一度限りのキャンペーンとして考えていたのですが、交渉を進めるうちに定期的に実施していこう、という流れになり、結果的に売上にもしっかり成果が表れました。
自分で企画を立ち上げて、あちこちと何度も調整を重ねてようやく形にしたものが、しっかり結果につながった時の達成感は本当に格別でした!「これが私の仕事なんだ!」と、胸を張って言える瞬間でした。
――普段から他部署や他社とかかわる機会は多いのですか?
はい、編集部とは日常的に密にやり取りをしています。例えば「こんな施策を考えているんですが、どう思いますか?」とこちらから相談をしたり、逆に「最近のトレンドはどうですか?」「スマホで見た時の表紙の印象はどうでしょう?」など、相談を受けることもあります。
電子書籍ならではの視点で話せるのが、とても面白いです。紙と電子では見え方が大きく異なるのですが、特に電子書籍では“サムネイル映え”することがとても重要になります。読者さんの目にしっかり届くデザインを一緒に考えていくなどのやり取りも、とても楽しい仕事です。
会社を超えた横のつながりも、意外と多いんですよ。交流会や懇親会などで他社の方と顔を合わせることも多く、そこで仲良くなることもあります。一度つながりができると、「これお願いできませんか?」といった相談もしやすくなり、結果として仕事がスムーズに進むんです。最終的には、やっぱり人との信頼関係がものを言うなと思います。
編集者とはまた違った形で、作品や読者さんと関われる営業の仕事には、独自の面白さがあります。この仕事に興味を持ってもらえたら、とても嬉しいです!
出社し、まずは取引先からのメールをチェック。自分の裁量で返答できるものはなるべく早く回答します。また、メイン担当ストアの前日までの売上を取得し、現状が昨年と比較して良いのか悪いのかなどをチェックします。また、後輩から確認依頼の来ているタスクのフィードバックも午前中に回答する場合が多いです。
週に1度、デジタルコンテンツ部の営業メンバーのみで定例会を行っています。担当ストアの当月の動向や今後実施する施策内容の共有、営業メンバー共通のタスクの報告など様々な議題を相談し合います。
各電子書籍ストアと、売上動向について打ち合わせます。少しでも多くの方の目に触れることを目指して、様々な相談を行います。時には難しい交渉をしなければいけない場面も出てくるので、営業として腕の見せ所でもありますね。
会社近くに来る日替わりキッチンカーのお弁当を食べたり、お弁当を持参したり、その日によってまちまちです。
部内のメンバーと足をのばしてカレーや中華のランチに行くことも!
電子書籍ストアへ提案する施策を検討します。
営業メンバーそれぞれ担当する編集部が決まっています。私はTLや少女をメインで取り扱う編集部の営業担当として、各ストアさんの直近の動向などを共有しています。
繁忙期は残業もありますが、予定に合わせて、帰宅時間を早めることも可能なので、柔軟な働き方が可能です。